「延喜式祭祀関連条文集成」凡例

「延喜式祭祀関連条文集成」凡例 ・本データベースは、延長5年(927)成立の古代法典である『延喜式』(全50巻)の全条文から、古代国家で行われた恒例・臨時の祭祀に関連する条文を抽出し、その条文概要(条文本文の引用はない)を祭祀ごとに集成したものである。

・本データベースは、國學院大學研究開発推進機構学術資料センター(神道資料館部門)の研究事業の成果であり、学校法人國學院大學中期五ヵ年計画の戦略3「建学の精神に基づく、日本を学ぶ体系的なカリキュラムや研究を推進する環境の整備」における、DX等を活用した研究成果、学術資産の活用と公開・発信に関連するものである。

・データとなる『延喜式』条文の抽出・集成と概要文の作成は、木村大樹(本機構助教)が中心的に行った。また、データ整理・公開作業全般には髙橋あかね(同研究補助員)、その補助に松本菜摘美(元臨時雇員〈~R4〉)・青木里紗(同臨時雇員〈R5~〉)、概要文の確認・修正作業には高夢雨(同臨時雇員〈R5~〉)があたった。

・データ作成・整理作業は、令和2年度から4年度にかけて行った。その後、令和5年度に「國學院大學デジタルミュージアム」上での公開のための作業を行った。

・作業には、全巻を網羅した最新(令和6年3月時点)の校訂本である、虎尾俊哉編『訳注日本史料 延喜式』上・中・下(平成12~29年、集英社)(以下、「訳注本」)を用いた。

・関連条文を集成した恒例祭祀は、神祇令規定の令制祭祀に加え、これを含む『延喜式』巻1・2「四時祭式」上下に規定の祭祀・行事、また同巻15「内蔵式」規定の公祭である。

臨時祭祀としては、代表的な大嘗祭・八十島祭・出雲国造神寿詞奏上儀・神宮式年遷宮を挙げた。
また、個別事例でなく祭祀全般にかかわるような条文も別途集成した。

・各条文データは、「条文概要」の冒頭に、「条文番号」及び「条文名」、また訳注本における「本文掲載頁」を示した。また、訳注本で頭注以外に条文中の語句に関する「補注」や「校異補注」がある場合は、対応する頁数を提示した。

・祭祀ごとに抽出した条文の「条文番号」及び「条文名」は、訳注本のものに従った。その一覧は、同上巻に「条文番号・条文名一覧」(1114~1139頁)、下巻に「条文番号・条文名一覧」(1261~1287頁)として掲載されている(条文情報については改訂が行われたが、刷数によっては、改訂が反映されずに両一覧間で差異のある情報もある)。

・「条文概要」は、各条文の大まかな内容を説明するものであり、祭祀の詳細な次第や祭料等の物品・数量情報の列挙については、「本条文規定のとおり」などと省略して表記した(条文本文の引用はしていない)。補足して解説する点については、*印で付記し、訳注本の頭注・補注を参照した解説については、その対応頁を示した。

・条文概要及び補足説明中で関連する他条文の参照を示す場合には、「【巻号、〇〇式】+(訳注本での掲載巻)+条文番号+条文名」の形式で示した。

・システム上、表示できない漢字については、「〓+(2桁番号)」で表示した。非表示漢字の対応一覧については、こちらを参照のこと。