• トップ
  • 式社内データベース:凡例

延喜式内社データベース:凡例

 ■延喜式内社データベース
延長5年(927)に成立した古代の法制書『延喜式』巻9・10神名上下(いわゆる「神名帳」)に搭載された神社(=延喜式内社)の情報を集積したデータベースである。式内社単位で、『延喜式』規定に基づく基本情報を中心に諸情報を加え、またGoogleMapと対応する位置情報(論社含む)も集積した。なお、本データベースは、科学研究費新学術領域研究「人口的環境の構築と時空間認知の発達」(領域番号:19H05732)の成果によるものである[国学・神道]

凡例
・本データベースは、『延喜式』(延長5年〈927〉成立)の巻9・10神名上下(神名帳)に搭載された、10世紀当時の確実な祭祀の場である「式内社」の情報を網羅的に提供することを目的としたデータベースである。

・本データベースは、日本学術振興会科学研究費新学術領域研究「出ユーラシアの統合的人類史学―文明創出メカニズムの解明」のA01班「人口的環境の構築と時空間認知の発達」(領域番号:19H05732、平成31~令和5年、研究代表者:鶴見英成)における、分担研究者 笹生衛の研究成果によるものである。

・データの収集や公開にかかる作業には、以下の研究者・大学院生が携わった(所属は令和6年〈2024〉4月現在のもの)。なお、上記科研の研究期間終了後のデータ修正・拡充作業は、國學院大學研究開発推進機構が継承している。
塩川哲朗(皇學館大学准教授、科研費専門研究補助員〈令和元年度〉)、
木村大樹(國學院大學助教、科研費専門研究補助員〈令和2~3年度〉)、
髙橋あかね(國學院大學大学院博士課程在籍、科研費臨時雇員〈令和2年12月~3年度〉→専門研究補助員〈令和4~5年度〉)
鈴木顕房(國學院大學大学院博士課程在籍、科研費臨時雇員〈令和3年度〉)
松本菜摘美(科研費臨時雇員〈令和4年度〉)
高夢雨(國學院大學大学院博士課程在籍、科研費臨時雇員〈令和4~5年度〉)

・本データベースで情報を集積した式内社ごとの項目は以下のとおりである。
①【国名】(宮中・京中を含む)・②【郡名】=『延喜式』規定に基づき、当該神社の鎮座する旧国名(全68ヶ国)・旧郡名を表示。
③【座数】=『延喜式』規定に基づき、当該神社にて祀られる神の数を表示。全2861社で計3132座となる。
④【官幣・国幣】=『延喜式』規定に基づき、当該神社に供する幣帛の頒布元が、神祇官であるか(官幣=畿内中心で、計573社〈計737座〉)、国司(国幣=計2288社〈計2395座〉)であるかの別を表示。
⑤【社格】=『延喜式』規定に基づき、当該神社が名神大社(計224社〈計310座〉)・大社(名神でない大社=計129社〈計182座〉)・小社2508社(〈計2640座〉)のいずれであるかを表示。また、月次祭・新嘗祭の班幣に預かる神社(官幣大社=計198社〈計304座〉)であるか、相嘗祭の班幣に預かる神社(計41社〈計71座〉)であるかなどの情報も表示。さらに、祈年祭の幣帛に「鍬」「靫」が加わる神社の情報も適宜表示した。
⑥【神階の変遷】=「六国史」の記事に基づき、当該神社の神階昇叙の変遷に関する情報(神階推移・神名・昇叙年月日・出典)を表示。
⑦【標注】=『延喜式』の平安時代末期~院政期の写本である「金剛寺本」(大阪府・金剛寺蔵)巻9及び鎌倉時代初期以前(13世紀)の写本である「花山院本」(武田祐吉旧蔵)の社名に付された標注の情報により、当該神社の官社列格時期が「貞観式」段階であったか(「貞」)、または「延喜式」段階であったか(「延」)などの情報を表示。
⑧【現社名】・⑨【位置情報(緯度経度)】=当該神社の後継にあたる神社の現在における社名、及び鎮座地の緯度経度(60進法)を表示。これには、リンクから別ウィンドウで開かれるGoogle Map上の各ピンが対応している。なお、現在の後継神社に比定される論社が複数ある場合や、旧蹟地などが判明しているなどの場合は、複数の情報を論社ごとに同一ページ内で併記している(なお、鎮座地が不詳の神社や、合祀・分祀〈複祀〉などを経て消滅〈廃祀〉した神社も一定数存在する)。
*①~⑤、⑦の情報は、虎尾俊哉編『訳注 日本史料 延喜式』上(平成12年、集英社、底本は土御門本)をもとに入力。⑦は小倉慈司「「式内社」の成立―延喜神名式「貞」「延」標注の検討―」(同『古代律令国家と神祇行政』令和3年、同成社)も参照した。
*⑥の情報は、岡田莊司編『古代諸国神社神階制の研究』(平成14年、岩田書院)を参照した。
*⑧の情報は、式内社研究会編『式内社調査報告』(昭和51~平成7年、皇學館大学出版部)をもとに入力した。